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「そうだね。そろそろ精霊王も来るだろうし、今日はこのまま帰るよ」
「兄上、俺はここに残る……帰る場所は変わっても、フォキシナは自分のもので、自分の家族だと、ノアは思ってると思う。それなら、俺も兄上も完全でなくとも、元に戻らざるおえない」
「うん、ノクトはそうした方がいいよ。ロイドも今頃、エルフの王になる準備をしてるだろうし。ただ、俺はいつもノアのそばに───」
「アストは連れて帰るよ」
突然、アス兄さんの言葉を遮ったのは、僕の大好きなツガイだった。
「キュン!(ラシル!)」
ラシル、眠い。眠いから、早く帰ろう。
「ノア、眠いね。今日は帰ろうか。また今度、遊びに来よう」
「キュ……(うん……)」
アス兄さんが、僕をラシルに渡すと、僕はあっという間に世界樹に着き、ラシルに抱えられたまま眠りについた。
「───あ……のあ……」
ラシルの声だ。僕を呼んでる? なんか、気持ちいい。
「ノア……くッ……」
お腹、熱いの流れてくる。これ、知ってる。ラシル、発情してるの?
目を開けると、ラシルはキツネの姿で僕の首を噛みながら、腰を揺らしていた。
「キュン(ラシル)」
「ノア! はぁ……可愛い。俺のツガイ」
「キュっ……キュ」
気持ちいい。ラシル好きぃ! もっとしたい!
「ノアも発情してるね。いい匂い」
それからは、ラシルが僕の首から牙を抜くまで続き、元の姿に戻ったラシルに獣人になるよう言われた僕は、獣人の姿をラシルに見せた。
「あぁ、やっぱりまだ挿入らないか。ノア、次は指で気持ち良くしてあげる」
そう言ってラシルは、僕の後孔に指を入れ、グチュグチュと水音が響くほど、激しく出入りを繰り返す。
「キュアっ、あっ……んんぅ、きゅっ、ら、らし……はぁ、はぁ」
「あぁ、可愛いね、ノア。気持ちいいんだね」
気持ちいい。気持ち良くて嬉しい。ラシル、好き好き!
「ノア、イきな」
その声で達した僕は、力が入らなくなってしまい、そんな僕をラシルが綺麗してくれ、何度もキスをする。そこで漸く、ラシルの急な発情がおさまり、僕が次に起きた時にはラシルが何度も謝ってきた。
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