(世界樹のツガイ)

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~sideラシル~  やばい……駄目だ。止まらない。まさか、これって発情期なんじゃ……  ノアの様子はずっとおかしかったが、発情期だとは思っていなかった俺は、今になってノアの匂いが発情期の時にだいぶ近い事に気づき、それと同時にギメルの匂いがついた物も、巣の中に集まっている事に気づいた。  ギメルかな。もしかしたら、ギメルに会ってないから寂しいのか……それとも、ギメルも誘ってる? ノアは無意識みたいだけど。それに……一番気になるのは、獣人の姿だと、俺の咬み痕が薄くなってるって事なんだよね。  気を失ってるノアを抱き、項を何度も咬んでいるが、それでも俺はもう既にツガイだからか、あまり変わらない。しかし、ノアの匂いはずっと濃いままで、気を失っても誘い続けているのだ。 「ノア……まさか、ギメルともツガイになりたいとか……言わないよね。ツガイは俺だけだって約束、ちゃんと覚えてるよね」  眠るノアの額に、自分の額をくっつけて、そのままスリスリと額を擦り付ければ、ノアは俺を捜すように手を伸ばしてくる。 「可愛い。ノアが望むなら、ギメルを呼んでもいいよ。俺はノアを信じる。ノア……ギメルが欲しい?」  すると、ノアの匂いが濃くなり、尻尾も揺れて嬉しそうにするため、俺はすぐにギメルを呼び出した。そこで、ギメルは急いだ様子でノアの巣に入ってきて、俺とノアを交互に見る。 「……いいのか」 「いいよ。ノアの為だから。どうなるかは、ノアに任せるよ。本当は嫌だけど」  そうして、俺はノアから自分のモノを引き抜こうとすると、ノアが俺の腰を足で固定し、離さないと言わんばかりに締めつけてくる。  ッく……か、可愛い! 嫌なの? でも、ノアはギメルを求めてるんじゃないの? 「俺は、ここに呼ばれただけだな。挿入は……まだ許されてない気がする。誘われてるのも、それ以外で気持ち良くしろって事だろ。俺はノアに応えるだけだ。それがいい……それが俺の幸せだ」  そう、なのか……それだと、ノアは俺達二人に愛されたいって事でいいのかな。  ギメルが、眠っているノアに口づけをし、ギメルが発情すると、ノアはゆっくりと目を開けて、嬉しそうに尻尾を振りながら笑う。 「ギメル! ギメル、ギメル」 「ノア、誘ってくれてありがとう。寂しかったか?」 「うん、寂しかった。僕ね、大きくなった。ラシルともね、できるようになったの。見て見て!」  いや、普通は見せるものじゃないんだけど……まあいいか。ノアが嬉しそうだし。 「ノア、綺麗になったな。ラシルに可愛がってもらった?」 「うん! でもまだ足りない。ラシル、もっとして」  うっ……可愛すぎる。ノアが望むなら、いくらでも抱いてあげるよ。 「ノア、ギメルの方向いて、肩に手ついて」  ノアの体を回転させ、ラシルにノアを任せたところで、俺は今までにないほど激しく突き上げ、項に咬みついたまま、ノアに愛しい気持ちを全てぶつける。 「キュ……んぅ、んっ、んっ」
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