162人が本棚に入れています
本棚に追加
/161ページ
~sideラシル~
やばい……駄目だ。止まらない。まさか、これって発情期なんじゃ……
ノアの様子はずっとおかしかったが、発情期だとは思っていなかった俺は、今になってノアの匂いが発情期の時にだいぶ近い事に気づき、それと同時にギメルの匂いがついた物も、巣の中に集まっている事に気づいた。
ギメルかな。もしかしたら、ギメルに会ってないから寂しいのか……それとも、ギメルも誘ってる? ノアは無意識みたいだけど。それに……一番気になるのは、獣人の姿だと、俺の咬み痕が薄くなってるって事なんだよね。
気を失ってるノアを抱き、項を何度も咬んでいるが、それでも俺はもう既にツガイだからか、あまり変わらない。しかし、ノアの匂いはずっと濃いままで、気を失っても誘い続けているのだ。
「ノア……まさか、ギメルともツガイになりたいとか……言わないよね。ツガイは俺だけだって約束、ちゃんと覚えてるよね」
眠るノアの額に、自分の額をくっつけて、そのままスリスリと額を擦り付ければ、ノアは俺を捜すように手を伸ばしてくる。
「可愛い。ノアが望むなら、ギメルを呼んでもいいよ。俺はノアを信じる。ノア……ギメルが欲しい?」
すると、ノアの匂いが濃くなり、尻尾も揺れて嬉しそうにするため、俺はすぐにギメルを呼び出した。そこで、ギメルは急いだ様子でノアの巣に入ってきて、俺とノアを交互に見る。
「……いいのか」
「いいよ。ノアの為だから。どうなるかは、ノアに任せるよ。本当は嫌だけど」
そうして、俺はノアから自分のモノを引き抜こうとすると、ノアが俺の腰を足で固定し、離さないと言わんばかりに締めつけてくる。
ッく……か、可愛い! 嫌なの? でも、ノアはギメルを求めてるんじゃないの?
「俺は、ここに呼ばれただけだな。挿入は……まだ許されてない気がする。誘われてるのも、それ以外で気持ち良くしろって事だろ。俺はノアに応えるだけだ。それがいい……それが俺の幸せだ」
そう、なのか……それだと、ノアは俺達二人に愛されたいって事でいいのかな。
ギメルが、眠っているノアに口づけをし、ギメルが発情すると、ノアはゆっくりと目を開けて、嬉しそうに尻尾を振りながら笑う。
「ギメル! ギメル、ギメル」
「ノア、誘ってくれてありがとう。寂しかったか?」
「うん、寂しかった。僕ね、大きくなった。ラシルともね、できるようになったの。見て見て!」
いや、普通は見せるものじゃないんだけど……まあいいか。ノアが嬉しそうだし。
「ノア、綺麗になったな。ラシルに可愛がってもらった?」
「うん! でもまだ足りない。ラシル、もっとして」
うっ……可愛すぎる。ノアが望むなら、いくらでも抱いてあげるよ。
「ノア、ギメルの方向いて、肩に手ついて」
ノアの体を回転させ、ラシルにノアを任せたところで、俺は今までにないほど激しく突き上げ、項に咬みついたまま、ノアに愛しい気持ちを全てぶつける。
「キュ……んぅ、んっ、んっ」
最初のコメントを投稿しよう!