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〜sideラシル〜
ギメルも興奮してノアに口づけをし、ノアの体に触れているため、ノアはされるがままで快楽に溺れる。
「ハァハァ、そろそろ……イく」
「ッ……ギメル! ギメルも、咬んで」
俺が達しそうになると、ノアは急にギメルにも咬めと言う。そこで、すぐにギメルはノアの喉に噛みつき、俺は項にそのまま咬みついて達すると、ノアの匂いが落ち着いて再びに眠りについてしまった。
この感覚……ツガイになった時と同じだ。それに、今回は消えてない……まさか、ノアは獣人の姿でもツガイになれる?
「ラシル、すまない! 俺、喉に……なんでか……」
喉に咬みついたのに、ツガイになったって事かな。ただ、俺の場合は完璧にツガイだけど、ギメルは仮のツガイか……それとも、ノアは自分でツガイまで増やせるのか。
「いいよ。俺も獣人の姿のツガイになれたし。ギメルはツガイになった? それとも仮のツガイ」
「ツガイではない。ただ……仮のツガイというよりは、ツガイ代行だろうな」
なるほどね。俺がいない時に、代わりのツガイとしてノアを抱くって事か。あとは、今回みたいに、俺一人じゃノアを満足させられない時とか、そういう時に必要な存在って事かな。
「というか……ノアのこと、ここ最近毎日抱いてるんだけど、発情期だからっていうより、ノアは元々気持ちいいのが好きって気がするんだよね」
「そりゃそうだろ。甘えん坊で、愛されたがりのノアが、こんな交わり覚えたら、毎日誘うに決まってる」
まあ、そうだよね。ノアの性格からしたら、これも甘えてるって事だと思う。ノアのツガイは俺で、ギメルはあくまで俺の代わり。それでもギメルは嬉しいんだろうね。ツガイは諦めてたんだからさ。俺としても、俺の代わりならまだいいかなって思ってるし、本当にノアは俺のこと理解してくれてるよね。
気持ち良さそうに眠るノアを、俺達二人で綺麗にし、ギメルはノアを撫でた後、離れ難そうにしながらも、もう一度魔界へと戻って行った。
あと少しで整うって言っても……これは整いすぎだと思うけどね。魔物の王が、悪魔の王にもなって魔王になるなんて……ほんと、ノアの味方で良かったよ。
俺は一人、魔界の様子を覗き見して溜息を吐いた。
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