5

1/1
前へ
/15ページ
次へ

5

5 「おい、おまえ何の恨みで俺を嵌めて殺したんだ!」 と、凄んできた。 「何の恨みだと?おまえは、自分のやった事を覚えていないのか?」 「そんな事、覚えている訳ないだろうが!いちいち知るか!」 「だったら教えてやるよ。・・・・・」 と、私は男が多くの人を騙し、多くの人達を悲しませた事を話した。 男の名前は野崎隆之。 悪道の限りを尽くした男である。(前著の(続)三つ子の魂百までも に書いてあります。) だが、幸いな事に男は殺人だけは、やってはいなかった。 「そんな事ぐらいで、俺を殺したのか?」 と、私を睨みつけてくる。 「そうだよ。お前の様な男は、居なくなった方がいいんだよ。 世の中の為だ。お前を殺した位、私は何も悪い事はしていないよ。」 「だったらお前は、何故こんな処にいるんだ! ここに入れられのは、悪人ばかりと聞いているぞ。 お前は、どんな悪い事をしたんだ!」 ……悪い人間だけがここに来るだと?馬鹿な事を言うな! 私は何も悪い事などしてはいない。一体私が何をしたと言うのか……
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加