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6 「お前も、俺を殺した罪でここに来たんだよ! しかも、女を使って暴力団の組長も殺したと聞いたぞ! だから、此処に来たんだよ」 と、野崎は勝ち誇る様な顔で私を見ている。 ……野崎の様な人間を殺したから、この場所に来ただと? こんな人間は、ゴキブリと同じだ!何匹殺しても悪くもないだろう……と、この時は想っていた。 (だが、私の考えは間違っている事を、後で気付かされるのだが。) 「それに、お前なんで死んだんだ?誰かに殺されたのか?」 ……私は麗華に殴られたのだ。サイボーグの力で殴られては、生きてはおれない。あの時、私は絶命したのだった。 だが、私は死んだ事を認識する事を、簡単には出来なかった。 何故なら、生前の時と何ら変わる事ない状態であるからだ。 違うのは、何も食べないし、排泄も無い。 そして、身体の存在は無く魂だけで動いている。 その様な状態でありながら、生前の記憶を持ち存在している。… 私は野崎の質問に答える事はしなかった。 麗華に入っている脳は、野崎の脳であり、殴られたのはサイボーグ麗華だが、その指示を出したのは、野崎の脳である。 私を殺したのは、間違いなく野崎だ! 私は野崎から離れて行った。 「おい、お前ちょっと待てよ!」 と、野崎は呼んでいるが、私はその言葉に従わずゆっくりと 野崎から離れていった。 虚しさを抱えながら。 ここでの暮らしは、退屈な毎日であった。 何もすることも無く、ただ、瞑想し生前の行いを見つめ直して どの様に生きるのが最善か考える事を要求されている。 私には、反省することなど何も無い! 私の行動は、間違いってはいない! どれくらいの時間が過ぎたのだろうか? ある日、看守が私の元に来た。
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