2人が本棚に入れています
本棚に追加
第1話
誠君の発達障害がわかってから、家庭は荒れて、誠君の両親は離婚になって、誠君の母は子供全員引き取りたくても、子供三人の親権をとられてしまった。
そんな、誠君を支えたのは私だけど、なぜか誠君は私のことを好きにならない。
私は、小さい頃から誠君が好きで、こんなライトノベルみたいなハーレムを送るよりも、私に一途でいてほしくても、彼にはそれが伝わらない。
私の名前は、西園寺あかね。
男子大生の幼馴染に思いを寄せ女子大生。
身長は高くもなければ低くもない、150センチ代後半。
兄の勇気さんにどんなに言い寄られても、私の本命は誠君に決まっていて、浮気男なんて相手にしない。
「俺、好きな人ができちゃった」
「今度は、どんな人?」
幼馴染全員に、思いを寄せるとかはしないでほしい。
だけど、あいつは告白しても、振られる。
「今度こそ、幼馴染じゃない人。
というか、幼馴染だと、勇気の野郎に、奪われるからだめ。
だから、幼馴染以外にしようかなって」
「そろそろ、だれなのか言ってくれない?」
「先輩だよ。
スポーツサークルの体育先輩」
あいつか。
「巨乳じゃないけど、いいのか?」
「巨乳なんて、浮気されるだけだし。
勇気にとられるから、いやなの」
その言葉に、私も巨乳だから、傷つくところがある。
「あかねちゃん、今は貧乳の時代なの」
女性のことを、胸で判断しているのかな?
本人は自覚がないのだろうけど、思ったことをそのまま言葉にしてしまう傾向があるから、それが相手を無意識に傷つけてしまうことがある。
「だから、一緒にサークル入ろう。
あかねちゃんにも、体育先輩の良さを知ってもらいたいから」
「入るって、そのサークル、誠君はできるの?」
「できるかできないかじゃない、やるかやらないかだよ」
私は、誠君が弟みたいでほっとけないから、面倒を見てしまうところがある。
結構、無謀なところがあるって、わかるでしょ?
私と、誠君は、異世界の大学にいる。
その理由としては、話すと長くなるけど、私も誠君も、二人で同じ学校に行った方が安心するというのが一番、大きいかもしれない。
私は、水色とも呼べるような青髪ショートヘアーで、誠君に片思いをする幼馴染で、性格は自分で言うのもなんだけど、世話焼き女房。
同じ大学の男子たちからは「お色気要員」と呼ばれるほど、自他ともにスタイルはいい方だけど、誠君には全然見向きもされない。
露出が多い服をあえて着ているのに、誠君はそれでも他の女性のところに目がいく。
最初のコメントを投稿しよう!