第4話

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第4話

 モーション先輩の言葉に元気づけられた私は、告白を決意する。  だけど、それは今じゃない。  唄さんや、勇気さんとも「本気だ」ってことを示さなくてはならないのと、恋が成就することは期待しないことだ。  だけど、別の日に「モーション先輩、付き合ってください」と告白する誠君がいた。 「まこっち、本当にそれでいいの?」 「いいんです。 だって、本気の恋ですから」  このやりとりを見て、私はモーション先輩と、誠君の恋を応援する決意をした。  恋が叶うことが、すべてじゃない。  応援してあげることも、大切なんだ。  だけど、次の日に、誠君とモーション先輩の遺体が発見された。  犯人は、唄さんだった。 「唄さん、どうして?」 「リア充見てると、妬ましくなるのよ・・・・」 「私にも、同じことをしにきたんですか?」 「ううん。 リアルが弾けていない人のことなんて興味もないわ」  歩いて、去っていく唄さんに大きな声で 「唄さん、私、本気の恋に気づけました」 「恋? へえ、どんな恋が聞かせてくれるかしら?」 「私は、誠君の恋を応援しようと思いました。 だけど、モーション先輩のことも、ちょっとは憎いなって思っていたんです。 だから、このまま生きていても、私は辛かったと思います」 「助けたつもりではなかったけれど、つまらない人ね」 「つまらなくありません。 唄さんは、絶対に幸せになれません」 「そうね。 あたしは、幸せじゃない。 だから、あたしが幸せになれる未来があるなら、探してほしいわ」 「なれます。 絶対、なれます。 時間は、戻せるんです」 「時間が戻せるって、どういうこと?」  唄さんは、意味がよくわからなさそうだった。 「唄さんにとって、世界一無敵な騎士を見つけてほしいんです。 私も、私の世界一無敵な騎士を見つけられたんですから、唄さんも見つけれます。 唄さんにも、素敵な幼馴染ができるといいですね」 「話がよくわからないんだけど」  私の能力は、パラレルループ。  パラレルワールドに移行できるけど、それには唄さんも一緒にいってほしかった。  唄さんが、このままだれかの殺人を行うくらいなら、パラレルワールドで幸せな未来になれるようにすればいい。  他にもいい方法があるかもしれないけど、私ができることと言えば、このくらいだった。  パラレルワールドでは、幼馴染と報われるようにしたい。 「聞いても、忘れちゃうだろうからさ、このまま騙されたと思って、私と一緒に行くしかないですよ。 パラレルワールド」  唄さんは一瞬青ざめていたかれど、私は構わずに、唄さんと一緒にパラレルワールドに旅立った。
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