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俺のじいちゃんがこの間亡くなった。
「じいちゃん」
俺は棺桶の中で眠っているじいちゃんをみた。
涙が数日止まらなかった。
この間まで元気だったのに急だったから。
棺桶の前でじいちゃんと話をした。
「な、じいちゃん。もっと喋りたかったな。小さい時の記憶とかあんまりねぇし。じいちゃんとお酒飲みたかったよ。まだ、俺、未成年だけどよ」
皆が寝ている中、一人でじいちゃんに喋りかけていた。
自分自身が飽きるまで。
そして、翌日には火葬されることになった。
俺は涙を堪えるのを必死だった。
骨を骨壺へと入れていった。
「ユウタ、お墓へ行きましょうか」と祖母に呼ばれた。
「わかった。俺が運転するよ」
車を走らせて、色んな記憶を思い返していた。
お墓へと向かい、骨壺をお墓の中へと入れた。
手を合わせて、目を閉じた。
「(じいちゃん、ゆっくり休んでくれよ)」
「さて、ユウタ帰ろうか」
「はい。分かりました。和尚さん、お先に失礼します。ありがとうございました」と深々と頭を下げた。
その後、祖母の家へと帰り一息ついた。
「ユウタ、疲れただろ。寝てきたらどうだい?」
「いいですよ。俺よりおばあちゃんの方が疲れているでしょう。ゆっくり休んでください」と優しく微笑んだ。
「そうかい。じゃあ、私は寝てくるよ」
「はい。おやすみなさいませ」
おばあちゃんが寝た後に、ユウタは仏壇の写真や仏壇にお花を飾り始めた。
「じいちゃん、いい顔してるな。おばあちゃんもいい写真選んだな。よかったね、じいちゃん」とその場に座り、仏壇を眺めていた。
「はぁ...。なんか寂しくなったな。ってあれ...、なんか意識が...」
ユウタはその場で倒れてしまった。
「ユウタ、何の音だい?ユウタ、ユウタ!!」
意識がないまま、救急車へと運ばれた。
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