24人が本棚に入れています
本棚に追加
学友の心を救いたいの巻2
屋敷は余りにデカイ
何だ王宮に張り合う気かい?
一番奥まった場所に離れはあった
ソンユン兄さんはずっと
彼を抱きしめていた
離れには極端に働く人が少ない
大きな部屋には三人の女性が居た
あって間にヒョン兄さんが
話し込み事情を把握していた
その時女性が駆け込んで来た
一目散にガンヨンさんに駆け寄り
怒鳴り倒していた え?
人形扱いじゃないの?
あんたさ!何回言ったかな
私達は人間だ人形じゃない!
メソメソ泣いてんじゃないわ
早く病気治せよ!男だろ
ガンヨンさんは涙を脱ぐって
ソンユン兄さんから離れ
綺麗に立ち上がり叫んだ
ごめんなさい、ヘリ 許して
ヘリと聞いた瞬間に
何でだか僕とヒョン兄さんが
泣いていた 何故なんだ
とにかく三人の女性は
それなりに楽しかったみたいだ
ある程度?いや かなりの金品で
帰宅に応じたみたいだ
女性は計算高いんだな
何だかそれが虚しくて泣いたな
ヘリって女性は彼の父にも
怒鳴りまくってた
アンタが逃げたから!
アンタが彼の心を踏みつけにした!
どうして聞いてあげなかった?
彼はただ、母を亡くした
悲しみや寂しさを
聞いて欲しかっただけを
知らんぷり処か
逃げて病気扱いして
あいつは確かに今は衰弱してる
ただ自分の心を閉じ込めたんだ
解るかな?父親のアンタにしか
その扉は開けられない
地位も名誉も死んだらゴミだよ
今救うしかない!
私がどんなに叫ぼうとも
アンタは耳を貸さなかった
でも今は違うだろ
あの青年達を騙せるかい?
逃げ通せるかい?
解ったら返事しろよ!
僕達は呆気に取られた
ソンユン兄さんは
泣きながら笑ってた
ヒョン兄さんは黙って
彼女を見つめていたな
気が付くと僕も眺めてた
彼が早く心を取り戻して欲しい
兄さん三人は忙しくしていた
あの屋敷を処分して
官職からは辞任した
何もかもを売り払い
海辺の眺めの美しい小さな家を
ソンユン兄さんが見つけ出した
屋敷で働いていた沢山の使用人は
二人の兄さんが駆け回り
事なきを得た あの三人
やる時はやるんだなと
僕はちょっと感心したんだ
いよいよ親子が都から旅立ち日
僕達は山のはずれ迄
見送りに行った
ソンユンは大丈夫でも
敵対する僕達4人が目立つのは
筋が違うからそっと見送りに行った
極少ない使用人と親子と
少ない荷物での旅立ちだった
ガンヨンさんはずっと泣いてた
ヘリが突然現れた
彼に優しく呟いた
君なら大丈夫だよ
海を眺めて 父さんに聞いてもらえ
君が抱えた寂しさも辛さも
私はもう行かなきゃだ
でもいつも見てるよ
情けない事してたら
殴り倒すからな
また僕とヒョン兄さんは泣いてた
彼等を見送った後に
ヘリが高笑いしながら
さて、私は行かなきゃ
君達にはいつかさ
きっと どっかで巡り会う
またな!
あ ヒウォンは泣きすぎ
ヒョンもいつまでも泣き虫だな
元気でな?
風みたいに彼女は消えた
彼女は三日月みたいだ
最初のコメントを投稿しよう!