1. 憂い

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1. 憂い

『何故貴方は生きる?』 言葉は頭の中で反芻する。 『何故貴方は生きようとする?』 この問いに対し”本当に”答えられる人はそこまで多くないだろう。 私も同じだ。 何故[寝て][食べて][行動する]のか。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「あいつ少し変わってるよな。」 「何なんだろうね。あのオーラ(笑)」 「やっぱり近寄りたくないよな(笑)」 … いつも通りだ。 変わらないこの情景。これが”私”である 私はこの世界で妥協していくしかない。 『辛い』 この言葉を使わなくなったのは何時からだろうか。 何時からこんな私になってしまったのだろうか。 私は周りとは違うなのかもしれない。クラスメートとも、家族とも。 私は適当に生きてきた。それだから、当然先週のことなど覚えていない。その所為だからであろう、私は周囲と違う種類になっていた。孤立していた。 だから私は、自分の責任だと思うから、いじめというものだとは思っていない。 この考えも彼方側では可笑しいのだろう。と考えるが、めんどくさいので放棄した。 そして長いようで短い透明な一日が終わった。そして家に帰る。 私は家族とは違うだと思っている。 家族という枠組みで助け合うのが”当たり前”というのが気持ち悪く感じているのだ。私はアダルトチルドレンなどでもなく、ごく普通の家庭なのであろう。 そして味の薄い食事を取り、風呂に入り、ベットに転がりスマホを眺める。 最近推し活というのが私の世代で流行っていると聞くが、私はネットをそういう風な感じではなく、例えるならばテレビをボーッと見るようなもので、暇つぶしの類であった。 こんなような、つまらなくて周りと違う私。そんな私を私は好きではない。 矛盾している。 そう思うのも仕方がない。私は適当に生きているのだ。 だが、そんな日々を続けていくのにはどうやら膨大な負荷が掛かるようで、私は次第に壊れていった。内から徐々に徐々に。 憂い。 そのような心情になったのに気付いたのは、どうやら遅かったようだ。 無気力、不適切な考え、そして自分の考えに自信が無くなったり、逆に拍車がかかったりもした。 『貴方は何故生きる?』 この言葉がより強く頭の中で反芻した。
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