【4P】扉

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(あぁ、今日は飲み過ぎた。 でも、なんだか良い気持ちだ…) 今日は、創作仲間との初のオフ会。 参加者は4人…しかも、3人は男性。 特に盛り上がったわけじゃないけど、でも、それなりに楽しかった。 創作の悩みや今書いてる小説の話をして、普段はあまり飲まないお酒を飲んで… 最初は行くのを迷ってたけど、行って正解だったと思う。 でも、予定より帰りが遅くなってしまった。 明日も朝からバイトなのに… とにかく早く帰ろう… そうは思うものの、このあたりは初めて来た場所。 しかも、暗くなると、夕方見た風景とはどこか違って見えて… そもそも、こんなわかりにくい店にしたのが良くないんだ。 探すのも大変だったんだから… (確か、こっちだったよな…) こんなことなら、誰かと一緒に帰れば良かった。 皆、駅に向かうはずなのに、なぜだか帰りはバラバラで… (……なんで?) 歩いた先は行き止まりで… 行き止まりの壁には、なんとも不自然な扉があった。 勝手に開けて大丈夫だろうか? 個人の家という雰囲気ではないけど、もしかして勝手口だったら… 引き返そうと思い、体を反転させたものの… とりあえず、開くかどうかだけ確かめてみようと、また向き直る。 そして、僕はドアノブに手をかけ、扉を開いた。 (……ん?) 一瞬、目が暗くなったような気がした。 目を瞬かせると、そこは大通り。 え?どういうことだ? 何かおかしな気はしたけど、酔ってるせいなのか… とにかく、駅はすぐ傍だ。 僕は電車に乗り、家路に着いた。 規則的に揺れる電車で、僕は襲って来る睡魔と戦い続け、30分程で最寄り駅に着いた。 家に戻ったら、眠気はピークに来て…僕はそのままベッドに潜り込んだ。
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