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3章
今日から学校見学の一週間が始まった
先生はわざわざ制服を着なくてもいい、自分が落ち着けると思う学校で来いとの事だったからいつも音楽室に行く時と同じパーカーに短パンをはいていくことにした。
フードを被ると落ち着けるからパーカーは手放せない
9時半、そろそろ先生が手配してくれた先生が来てくれるはず
あれ?あの先生なんて名前だっけな…あ、連絡先交換した時先生が自分の名前をフルネームで登録していたのが印象的だったな
おっ、あった…如月桜雅、如月先生かぁ…
うん。ぽい、如月っぽい。
ピンポーン
「はい、今日はよろしくお願いします」
「こちらこそよろしく〜、じゃ、さっそく見学行こっか〜」
なんかいろいろ軽そうな先生だ…
見た目は、白衣着てるし髪とかは清楚な感じ出してるけど喋り方で軽そうに見える。
「どこ行きたい〜?」
「…1回しか教室とか行ったことなくて、音楽室には毎日行ってたんですけど…」
「んー、じゃあとりあえずぐるっと1周コースでいい〜?」
「それでお願いします」
「りょーかい」
この先生は三津宝(みづたから)というらしい。そして三津先生は保険医らしい。だから白衣、理系の先生も白衣着るけど三津先生は理系じゃない気がするから保険医って感じがする。
寮から出て校舎に向かう。
授業中だからまだ人を見かけていないけど休み時間や昼食を食べる時は結構人がいるそう。
ちょっとずつ校舎に向かう、そして思い出されるトラウマ
「…ハァ……ハァ……ハァ」
「大丈夫?今日はやめとく?」
「だ、だいじょぶ、です」
「ぜーんぜん大丈夫には見えないよ〜?うーん…………あ!手、つなご?」
手?なんで?
大丈夫だって言ったのに…
「いいから、手かして?」
「……ハァ……ハァ」
何がしたいのかいまいち分からないが三津先生に手を差し出す。
「えら〜い!」
「?…ハァ……ハァ…」
「ゆっくり行こっか〜」
「…はぃ」
手を繋いだままゆっくり1歩1歩、歩く。
ちょっとだけ安心できる気がする
手繋いだだけなのに
「手しか繋いでなのに不思議だよね〜でも安心できたでしょ〜?凄いよねー」
「はい」
「んじゃ、気合い入れて再出発〜!」
見学できるぐらいの気持ちの余裕が残ってるといいと思いながら校舎にまた足を進める。
一日はまだまだ終わらない
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