3章

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「結城困ってるだろが、俺送ってくるから授業受けるか見回り行くとか、やっとけよー」 「「「はーい」」」 「結城、不審者とかいろいろすまんな。寮まで送ってやるからついてこい」 「あ、はい」 助け舟足してくれた上に寮まで送り届けてくれるなんてめっちゃいい人じゃん。 今まであってきた学園の生徒の中1番まともな人だと思う。 ちょっと前に扉の前で待ち伏せしててあの人はこの学園の中で1番まともじゃない人だと思う。 「見ての通り、俺ら風紀と生徒会は仲が悪い。それもちゃんと理由があってな、俺らからしたら書類が届くのおせぇし、風紀の大変さも知らずに呑気にサボったりする。あいつらからした風紀が大変とか言ってるのが気に食わないんだか知らないが風紀を嫌う。しょうがないよなどっちも嫌いあってるんだから今さら仲良くしましょうね、なんてできねーよ」 「そう、なんですね」 「風紀と生徒会の仲はいい方が学園のためにもなるんだけどな…」 不登校だったからわかんなかったけど、不仲なんだな…風紀と生徒会。 でもこの人本当は仲を良くしたいんだろうなって話し方から感じる。 「いつか、仲が良くなるといいですね」 「…ありがとな」 そしてお互い何も話さず寮に着いた。 「今日はありがとうございました。僕、完全に不審者コーデだったのでいろいろ怪しく感じましたよね……」 「まぁ、変なところにいるし…なぁ?」 「そうですね。えっと…あの、お名前聞いても?」 「あぁ、言ってなかったな天羽翼(あもうつばさ)だ。お前ならいつでも風紀室来てもいいからな」 「ありがとうございます!じゃあそろそろ」 「あぁ、明日は迷子になんなよー」 「はーい」 正直いうとまったく寮までどう帰ってきたかとか覚えてない! まぁ、一人で帰ることになったら…その時はその時だよね。そんなことどうでも良くて、最近あんま本気で伴奏の練習出来てないからしよう。 と、待てよ 夏休み終わったから普通に音楽室で授業してるじゃん やることがない僕 とっても暇
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