3章

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とりあえずベッドに飛び込む。 「天井…灰色だったんだ…」 まともち天井見てこなかったからどうでもいいことに気づいて、声に出してしまった。 ピーンポーン 「先生?」 急なピンポン、多分せんせーだろうと思いドアに走っていった。 この時気づけばよかった。 三津先生とわかれて帰ろうとしてから結構経っているのにこの学園にいるわけが無い。 如月先生はインターホンなんて鳴らさない、気づいたらそこにいるのだ。 つまり扉の向こうには先生がいなかったって訳。 ガチャ 「どうかしましたか、せんせ…」 「遥、久しぶりー!」 「お帰りください」 僕の冷静な頭は瞬時に帰らせることを思いつき、扉を思い切り閉じようとした。 前にも同じようなことがあったからそれはそれは一瞬で閉じようとした。 「瞬発能力の塊な変人…」 「ねー、変人っていうのすごいやだ。名前、せめて苗字で呼んで!」 「…………」 結局しめられなかったし、めんどくさい。 そして、苗字も名前も覚えてない。この後100%自己紹介が始まってしまうだろう。覚えているのは彼が変人であるということのみ。 「小田、ゆいと?」 「惜しい?俺の名前は小山田瑠斗だよ、ぜったぁーい覚えてね!」 「わかった、小山でいい?」 「………うん!変人よりはマシだねー」 なんかさ、考えたんだよね。 こやまだ、とこやま…どっちが楽で言いやすいんだろうって。 経験上4文字の苗字より3文字の方が言いやすくて、語呂がいい?みたいな感じだから小山って行ったんだけど…何が嫌だったんだろう?
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