1章

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ギィィィィィン ギィィィィィン 「え、」 「やっと開いた。無駄な抵抗はやめろって」 いやいや、ちょうつがい外してまで会う理由ってなくない? はぁーーーー 「それ…直して早く帰ってください。」 布団にくるまって現実逃避 そのまま寝よう 今日の日のことなど忘れてなかったことにすればいい 「俺は用があったから来たんだよ。お前入学式の日も、今日も休んだだろ。プリントとか渡すのは担任の仕事なんだよ」 「えっ……」 担任ってことはこの人教師? いやいや、嘘にもほどがある 「嘘ついてないで帰ってください」 「いや、嘘なんてつかねーよ。なんのために嘘つくんだよ。俺は如月桜雅(きさらぎおうが)だ。」 「………」 こういう時こそ現実逃避 「プリントここ置いてくぞ。お前首席だから授業出なくても大丈夫だが、教室くらいは来た方がいいぞ」 「………」 「教室で待ってるから」 そう言い残してホスト教師は帰って行った たまに思うんだ もしかしたら行けるんじゃないかと 馬鹿だよね 行けるはずないのに
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