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「三話。」
あの告白から三か月が経ち、
夏休みに突入した。
一か月ほどで心の整理がついたが、今でもまだドキドキしている。
そしてショックもある。
あの告白のおかげで二日連続で徹夜を強いられたからな。
課題がギリギリだったよ。
そしてそこからいつものよう会話を交わすようになった。
しばらくして、リアルで会おうという提案をしてきた。
僕は承諾し、
そして今日、会うことになった。
全てを偽らず、ありのままで。
そのおかげだろうか、緊張している。
今日の一時、あいつがやってくる。
そんなことを考えながら残りの時間を過ごした。
そして一時。
インターホンが鳴る。
ベッドから飛び起き、急いで玄関に走る。
鍵を開け、扉を開ける。
そこには、
ストレートのロングヘアの女子が立っていた。
こっちをみて口を開く。
「ざんね~ん、ショートヘアも嘘でした~☆」
いつもの明るくて通る声。
僕は少し唖然としていた。
いや、見とれていたの間違いか。
今まで男装して見た目を偽っていたとは思えないほどの綺麗さだった。
言葉には…………表せないほどに。
「さっさと入れてよ~。お腹も空いたからお菓子もちょーだい!」
でも、どれだけ外見が変わろうと内面は変わらない。
まあ、それがこいつのいいところなんだけどな。
「さーて、とりあえず入れ。勉強を教えてやるから家に入れるんだぞ?
さ、早くノート出せ。全部教えてやるから。」
「えー、遊ぼうよ~。せっかくゲーム持ってきたのに~。」
「仕方ないな、最初の一時間だけだぞ?」
「やった~!絶対勝つ!」
「そういっていっつも負けるのが定番だろ。
今回も僕が勝つね。」
「いや、今回はいける気がする。
否、いける!勝てる!」
……二時間後………
ーGAME SETー
「また惨敗だ………」
「な、いったろ?勝つのは僕だって。」
「む~…じゃあ、次ラストにする代わりに私が勝ったら
土下座してね!」
「もっと命令あっただろ。
じゃあ、僕が勝ったら彼女になれ!」
「いいよ、お互いの名誉のために勝負だ!」
それから制限時間いっぱいまで戦った。
やってはやり返しの繰り返し。
多分今までの戦いの中で一番白熱したと思う。
結果は…………
僕の勝ち。
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