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いつもだったら、ここで終わり。
回数を重ねる時でも、インターバル。
の筈なのに。
ビニールを破く音がして、皓はどこからか取り出したそれを、
自分自身に装着していた。
『えっ!?』
そう思ったけど、この上なくデリケートな問題だ。
声に出さないように、両手で自分の口を塞いだ。
済ませたらしい皓が、ゆっくりとわたしの上に覆い被さってくる。
ずっと待ち望んでいたそれが
わたしの伽藍堂を埋めてくれるそれが
ピッタリと入り口に当てられ、上下に擦られた。
わたしの突起も擦られて、充血しているのがわかる。
……………固く、なってる、よね…?
期待に胸を膨らます。
いやダメ、期待しちゃダメ、まだ分からない。
先端でわたしの入り口を確認し、ゆっくりと挿入されてくるそれに身震いする。
「はっ………あぁ………っ」
ぐぐぐ、と感じる圧迫感に、溜め息にも似た声が漏れた。
思っていた以上に心も身体も満たされてゆく。
わたしの中の、指では届かない伽藍堂が埋め尽くされる。
腰で円を描いていた皓が、ゆっくりと抜き差しを始め
あぁ、やっと、本当にひとつになれた
と身体中が喜んでいた。
目尻に、涙が滲むのを感じた。
次第に速くなってゆく皓の動きに合わせ
わたしの身体も揺さぶられる。
奥を突かれ、そこに意識が集中して、
皓を味わい尽くすことだけに
身を委ねた。
わたしの内側が、初めての皓を貪るように畝り続けた。
皓自身が段々と更に膨らむ。
「………結………気持ちいい………いくよっ……」
小さく絞り出された皓の声に
「うんっ……うんっ……」
とだけしか答えられなかった。
皓が解き放ったその最後の瞬間、
わたしは心から悦びに打ち震えた。
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