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“烏賊真”という名前だけに、ものすごいイカ推し。
天ぷら定食は2種類あって、普通にエビとかお野菜の天ぷらにイカ天ぷらも付いてるのと、イカ天ぷらオンリーのがあった。
フライ定食も同様。ミックスフライ定食と、イカフライ定食がある。
また真剣に悩んでしまう。
わたしはイカだけで大満足だけど、伊佐さんが飽きちゃうかな…。
「じゃさ、俺この普通の天ぷら定食頼む。イカ天ふたつ付いてるから、結菜ちゃんにあげるね。あと、単品で“烏賊姿造り”を頼む。ってのを踏まえて、オーダー決めて」
えー嬉しい！そう言ってくださるなら、
「じゃあわたしイカフライ定食がいいです！伊佐さん、半分助けてくださいね」
「合点だ！」と伊佐さんが戯けて言って、わたしもふふふ、と笑った。
わたし、お言葉に甘えてばかりだな…そう思い伊佐さんの顔色を伺うと、
「結菜ちゃんが遠慮しないで素直に甘えてくれるの、嬉しいね〜」
と注文ボタンを押した。
何故か伊佐さんには素直に甘えてしまう。
伊佐さんの穏やかな優しい雰囲気のせいか。
お料理が来るまで、お茶を飲みつつ待つ。
「あ、玄米茶だ〜。お店で珍しいですよね。わたし玄米茶好き」と言うと、
「玄米茶好きなのね、メモしとかないと」と伊佐さんが言った。
本当になんでも覚えていそうで怖い。
「結菜ちゃんの好きなこと、好きなもの。これからどんどん教えてね」
優しい人。
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