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皓は、とても優しかった。
キスも、わたしに触れる指先も、………舌も唇も。
そっと包み込むように愛してくれた。
翌朝自分のベッドで目覚めたわたしは、
隣で眠る皓の左鎖骨の下の窪みへ
自分の頭を潜り込ませた。
穏やかな寝息はそのままに
左腕をぐるっと回して
わたしの肩を抱き寄せてくれる皓。
擦り寄って行けば
当然のように抱き寄せてくれる。
それを、微塵も疑うことなくいられる幸せ。
必ず受け入れてくれる、って信じられる幸せ。
この安心感。
1年以上振りのものだ。
幸せだ、と思った。
例え、わたしだけが、何度も何度も高みに昇らされただけだとしても。
例え、皓が
わたしの中に挿入ってこなかったとしても。
……うん。
幸せだよ、ワタシハ………。
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