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土曜日の午後、母が僕の部屋へとやってきた。
「ちょっとおばあちゃん家に行ってくるわね」
いつもだったら「あー、いってらっしゃい」と言って終わりだったかもしれない。母と一緒にいるところを友達に見られてしまうのは嫌なのもあるし、車で三十分のおばあちゃん家まで移動する時間があるならWi-fi環境でゲームをしていたかった(おばあちゃん家にはWi-fi環境がない!)
しかし、このとき頭の中にあることが閃き、僕は立ち上がった。
「あ、オレも行く!」
母は「あら、珍しい」と言いながらもおばあちゃん家に連れて行ってくれることになった。思い立った理由はなんていうこともない、「おばあちゃんからお小遣いをもらえるかもしれない!」ということだけだった。
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