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そして、一年の月日は経ち、二人は相変わらず忙しい日々を過ごしていた。
周りは、茜の奮闘振りに関心するばかりだ。
「あの子だけよ。
舞鶴翼の付き人で、一年もったのは。
今は、舞鶴翼が何も言わなくても、察知して、行動してるそうよ。」
「舞鶴翼は、それが嫌みたいで、落ち度を探してるけど、完璧すぎ。
今度は、周りに当たってるみたい!」
「標的がこっちに来たら最悪だ。」
もしかして、茜は舞鶴翼より几帳面か、何処まででも気が効く性格なのかも知れない。
若菜の方も、しっかり華咲舞の付き人をしつつも、最近では一緒にソファーに座ってポテチを食べ、やたら二人は仲が良くなった。
「おーい!若菜。
明日、彼氏が来るから自分のマンションに帰りな!
何か彼の方が面倒くさいのよねぇ!
あんたの方が楽でいいや。
取り敢えず、彼が来るまで掃除よろしくね!」
「福岡歌劇団て、お付き合いは禁止ですよねぇ」
「男を知らないと、いい演技できないわよ!
あなたは、いい人いないの?」
「いません!」
《若菜は、かすみ草を使う時が無いので頻繁にかすみ草の匂いを嗅いで掃除、洗濯、食器洗いをしていたが、しかし、食事は、匂いを嗅いでも、腕は上がらない。
でも。相変わらず味覚音痴の華咲舞は、腕を上げたねぇ〜と褒めてくれたそうだ。》
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