2人が本棚に入れています
本棚に追加
優斗さんが病院に運ばれて、手当てを受けていた。
幸い、傷は浅く数針縫って一晩入院することになった。
私と優斗さんは警察に事情を聞かれ、起こった出来事を話した。
やっと解放されて病室に二人きりになると、優斗さんがポツリポツリと話出した。
「本当は付き合う前に話さなければいけなかったことだけど、話したら君を失いそうで怖くて話せなかった。ごめん」
優斗さんの話しはこうだった。
優斗さんは26歳で結婚した。奥さんは大学時代から付き合っていて二人の夢はいつかカフェを開き、常連さんや二人の子供達と笑って暮らすこと。
大学を卒業してから二人は会社勤めをして贅沢もせずに開業資金を貯めた。
26歳で結婚して夢だったカフェを開いた。
カフェの売上は好調で二人は幸せな日々を過ごしていた。
そんなある日、無言電話が頻繁にかかってくるようになったという。
奥さんは怯えて暮らすようになり、とうとう事件が起こった。
今回と同じように優斗さんに愛されてると勘違いした女性が、奥さんを刺して殺したのだという。
その時は、奥さんが一人の時を狙い守ることができなかったのだ。
後悔とショックで店を閉め、暫く閉じこもって生きていた。
そんな毎日を送っていた時、奥さんから手紙が送られてきた。
最初のコメントを投稿しよう!