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アルストロメリアに通ってから3ヶ月が過ぎた。
コンビニのサンドイッチは相変わらず、もらってくるけど夜はいつもたまごサンドセット。
すっかり常連さんになり、店主は「いつもの?」と聞いてくる。
私はそれにうなづくだけ。
夜、お客さんが誰もいなくなると店主は私の向かいに座りいろいろな話しをするようになった。
店主の名前は原田優斗
年は29歳
思ったより若かった。
亡くなった奥さんとカフェを開くのが夢でお金を貯めてたらしい。奥さんの夢を叶えたかったと言っていた。
奥さんが亡くなった理由は何故か聞いちゃいけない気がした。
店名のアルストロメリアは奥さんが好きだった花。
花言葉は「未来への憧れ」
そんな花が好きだった奥さんは素敵だったんだろうと想像できる。
未来への憧れかぁ。
私も本当はちゃんとした会社へ就職したかったけど、何故かどこもダメだった。
おしゃれもしない暗い見た目がダメだったのかなとふと考えた。
こんな私じゃ、優斗さんには似合わない…
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