魔女の呪いと女神の血

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ヴィーに元気になった報告と両親を紹介しようと思い両親と一緒に中庭に出て行くと、いつものようにハーピアに埋もれて真ん丸になって眠る黄色いひよこのヴィーを見つけた。 「ヴィー」 近付いてツンツンすると、ヴィーは薄目を開けてふんっと鼻を鳴らした。 ーーー遅い。お前の番は気が付くのが遅いのだ。女神の気配がプンプンしているのにーーー ん?まさか、ヴィーは私のこと知っていた?! 「はっ!もしやあなた様はヴィクトール様ですか?」 私の後ろにいた父が驚いた声を上げて、母は目を見開いている。 「え?お父さん、まさかひよこのヴィーと知り合い?」 ヴィーと両親を見比べるように頭を振ると、 「こら、楓。神鳥様になんて失礼な口を」 と父親が珍しく声を荒げる。 「ヴィクトール様と直接お会いするのは初めてだが、こちらは神に仕える神鳥の長さまだ。我が国の神社にはヴィクトール様の巨大な像や絵画が飾られている。神と同じように祀られている偉いお方なんだぞ」 ええええー。 呼吸を忘れるほど驚いてしまった。ヴィーがまさかそんな立派なお鳥サマだったとは。 まじまじと目の前のひよこを見つめる。 いや、ただのヒヨコに見えるけど。 ーーーいいのだ。我と楓はトモダチなのだから。お前たちも気にするなーーー 頭を下げる両親の前でヴィーはピゲーっとひと鳴きして私を守ったときのように大きくなった。 レモンイエローの大きな鳥が翼を広げて私の身体を包み込んでいく。 ーーー心配したぞ、楓。あのままお前の番が気が付かないようであれば、奴の前からお前をさらってピュリラの世界に連れて行こうと思っていたのだ。そうなれば奴に二度と会わせる気もなかった。もう少し衰弱するようなら事を起こそうと思っていたーーー えええー、危なかった。 多分、ヴィーはマジで言ってる。 「クリフ様が気が付いてくれてよかった。もう少しで彼に会えなくなるところだったとはね」
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