流れ星の落ちるところ

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「えっと、今日事務所に来てほしいって言われました。オレ何かしちゃったかなって思ったんですけど、いいことだから楽しみにおいでって」 「よかったじゃん夏樹~。てか叔父さん、善は急げだなとか言ってたけど早すぎじゃない? なー?」 「…………。夏樹、今日バイト入ってたよな。前も言ったけど、気にしないでそっち優先な。俺から伝えとくから」 「っ、椎名さん……」  何か同意を求められた柊吾は晴人にじとりとした視線を投げ、答えないままに夏樹へと目を向けた。  夏樹も晴人の言わんとすることが理解できなかったのだが、相談しようと思っていたことが先回りで伝えられ、さすが椎名さんだ! と頭はいっぱいになる。 「ありがとうございます! 何だったか報告しますね!」 「ああ。それで? 何時だって?」 「十一時に来てほしいって言われました!」 「そっか。楽しみだな」 「へへ、はいっす」  じゃあ朝ごはんにしようと、柊吾が焼き立てのトーストやサラダを並べ始める。  手伝いを買って出て、夏樹は三人分のグラスにジュースやミルクを注いでいく。  柊吾手製の朝食はとびきり美味しくて、前祝いだと晴人が言って乾杯をしてくれたのがくすぐったくて。  この乾杯に見合うように、またひとつステップを上がるように。  何かを成し遂げたいと、夏樹は決意を新たにした。
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