4人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
家の中で過ごすのがもったいないくらい、外は暖かい。
こんな時は、どこかに出掛けたくなるものだ。
そんな思いを胸に、私は車に乗った。
だけど、エンジンがかからない。
私は車から降りて、ボンネットを開ける。
原因はすぐに分かった。
昨日、この車を運転していたは息子だ。
「どういうことだ。バッテリーがあがってるじゃないか」
自宅リビングに戻った私は、ソファーで寝そべっている息子を叱責する。
「まじで。ごめん」
「ごめんじゃない。どうにかしろ」
「どうにかしろって言われても」
「お前がやったんだろ」
謝罪だけで何もしようとしない息子に、私はイライラした。
「まぁまぁお父さん」
妻が息子と私の間に入る。
「あんた、JAFに入ってないの?」
妻の問いに、息子は
「入ってない」
と答える。
「何考えてるんだ。JAFにも入らないなんて」
私は激しくイライラして、話し合いでは納得できなかった。
「この野郎」
私は、息子の胸ぐらをつかんだ。
最初のコメントを投稿しよう!