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基本的にリンナはいつもミストの側にいる。
周囲からお似合いの二人と呼ばれているが、この二人がくっついたら国が滅びるような気がしてならないのだ。
セスとカイナはそんな二人とは違い、親友で双子のような関係である。
髪色が違うだけで、性格も雰囲気もソックリだ。
三者三様である。
「いってきます」
「……頼んだよ、ティアラ」
指定された教室の前へと向かった。
(着替えは届けてくれると言っていたけれど、遅刻するのは嫌だな)
けれど、ここまで強く言われたのだ。
きっと何か大切な理由があるのだろう。
夕日の眩しさに目を細めながらも指定された教室のドアを開けた。
太陽が沈んでいくこの時間は徐々に体が楽になる良い時間である。
辺りを見回してもミストが言っていた"荷物"は見つからない。
暫く探して首を傾げた。
そんな教室の中には先程からずっとウンウンと唸っている橙色の髪をした男の人が机に突っ伏している。
此方の存在に気付いていない。
暫く考えた後に肩をトントンと軽く叩きながら声を掛ける。
「あの……大丈夫、ですか?」
「ゔぅ……!」
「!!」
この状況を見て何となく悟っていた。
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