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そんなシシナードの手には、探しに行こうとしていた三人目の暗殺者が意識を失って引き摺られていた。
「さすがワシの自慢の孫じゃ……!」
シシナードに褒められてティアラは嬉しそうである。
「マジェストから信号煙を貰ってなぁ、飛んできたんじゃよ」
「流石です。お祖父様」
「「「……」」」
飛んできたというレベルではない。
フルムーン家から学園までは数分の距離ではないからだ。
敵を倒すまでに学園までやってきたシシナードは、ついでに弓で攻撃してきた暗殺者まで捕らえてきたのだった。
「はぁ……はぁっ、何で学園で信号煙打った俺よりシシ爺のほうが早いんだよ……クソッ」
マジェストは全力疾走してきたのか肩を上下させている。
「ハハッ!遅いぞ、マジェスト」
「……化け物ジジイ」
「そんなに褒めるな」
「褒めてねぇよ!!」
「マジェ!シシ爺になんて事言うの!」
リンナに怒られているマジェスト……いつもの事である。
マジェストは倒れ込んでいる暗殺者や荒れた部屋を見てシシナードに問いかける。
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