地震予知少女現る

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「津波の高さに耐えられる防潮堤を 築くことは、不可能ではなかろう」 車椅子の老人は言った。 「建設計画中の原発に異次元の 耐震性を備えさせることもじゃ」 老人は続けた。 「一番難しいのは人心じゃよ」 「どうしたらいいの?」 「老い先が短いジジイの妄言など 誰も耳をかさぬ。ノゾムの予知を 世間に広めるのはお前の仕事じゃ」 「でも、どうやって?」 「ひとりピエロになりきることが できるかどうか。そこが問われておる」
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