ある友だち

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 翌日、今日もタピオカを買って行こうと教室を後にしかけたとき、背後から呼び止められた。 「宗介、最近付き合い悪いじゃん」  そう顔を顰めたのは、幼馴染の美和だった。優子のところに通うようになる前までは、途中まで同じ帰り道の彼女と一緒に下校していたのだ。しかし最近は断ってばかりだった。  別に僕たちは付き合っているとかそういう関係ではないのだが、いつも断る僕を美和は面白く思っていないらしいことは、その鋭い目つきからひしひしと伝わってくる。 「家に帰るのも遅いんでしょ。おばさんが心配してたよ。いったい何してるの?」  答えるまで帰さん、とでもいうように美和は僕の肩をガッシリと掴む。  めんどくさいことになった。説明するのも手間だし、なんと誤魔化そうかと思案しかけた僕は、ふと閃いた。  ──そうだ、美和もあの洋館に連れて行こう。  そうすれば説明の手間も省けるし、何より優子に同年代の女子の友達を作ってあげることができる。きっと女子同士で盛り上がりたい話もあるだろうから、喜んでくれるはずだ。 「説明するより見てもらった方が早い。ついてきて」  と僕は美和を連れて学校を後にした。
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