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 こんな流れで完成した「ルルル」が、ルルと恵斗を一躍有名にするなんて思ってもいなかった。そして、有名になればなるほど、俺はただのアシスタントという立場でいられなくなった。 「俺、ルル好きだわ」  「ルルル」の制作中、恵斗がコンビニに行っている間に言ってしまった。自分でも全く予定外の告白だ。 「うんー」 テーブルに肘をつき、爪をいじりながらルルはいつもの調子で答える。少し緊張していた自分がバカらしくなりため息をついた。 「まあ、そういう事だから」 ばつが悪くなりコンビニへ行こうと席を立とうとした時だ。 「ルルも好きだよ?」 相変わらず爪をいじったままルルは言う。 「じゃあ、ルルはどうしたい?」 「ルルに聞くの?」 「俺はルルと付き合いたい」 言った途端、急に目線を俺に移したルルは立ち上がり、そのまま唇に軽くキスをした。 「こういう事していいってこと?」  急な展開に驚き、初めてではないキスに思い切り照れてしまった。 きっと耳まで高揚していたに違いなかった。俺は咄嗟に腕で鼻と口を隠した。  ルルは嬉しそうに俺の顔を見て笑っていた。  ルルが言う好きの意味を深く聞くのは後日にしようと思い「ありがとう、よろしく」とだけ伝えた。
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