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横断歩道の前で足がすくんで動けなくなってる
僕はトラックにはねられ
激痛が走ったあと全身が道路に叩きつけられて
激しく道路を転がり耳元で鈍い音がした…
「キャアアアッ!」
「人がはねられたぞ!」
「救急車ー!誰か救急車を!!」
体に力が入らない…ッ
道路が冷たい…体も冷たくなってきて
は…こ、この赤いの何…
道路に倒れた僕の体のいたるところから…
赤いのが…出てる…
僕の目の前の血だまりの中に
画面が割れたタブレットが落ちてる…
カバンから…飛び出したみたいだ…
右腕があらぬ方向に曲がってる、から…
僕は左腕をなんとか、伸ばして
血濡れたタブレットに触れた瞬間
目の前が真っ暗になった…
遠くで、なにかのサイレンが聞こえる…
ああ…さむい…な……
首に温かいゆびさきが…
だれ…だろう……
「…残念ですが、彼は…もう…」
その声を聞いたのが最期で
僕の意識は途切れた………
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