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「あたしじゃなくて、渋谷課長!」
波留は、ストロベリーシェイクをストローでかき混ぜながら、言った。
「あんた、結婚しても、渋谷課長のこと、そう呼んでるの? もしかして」
「うん……」
波留が頷くと、ミナミは、呆れたように言った。
「結婚して、何か月だっけ?」
「うんと、丁度明日で、10か月目」
波留は、国立大学卒業後、公務員となり、県庁に入庁した。
そして、都市計画課に配属になった。
しかし、勤め始めてすぐに、課長の渋谷誠と付き合い出し、半年後、結婚して、寿退庁したのだ。
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