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「俺は、高校時代から、渋谷のことが好きで、口説き続けて来たんですが、渋谷は、全くなびかなくて……。渋谷はね……」
と、言ったところで、岩佐は、また、ぷっと吹き出して笑った。
「顔と性格に似合わず、子供の時から、ずっと運命の相手を信じて、一途に探し続けて来たんです」
「い、岩佐!」
渋谷課長が、恥ずかしそうに真っ赤になった。
岩佐は、構わず、続けた。
「それで、やっと、33になって、結婚した。俺は、仕事で海外に行っていて、結婚式には出席できませんでしたけど、ずっと、渋谷が探し続けて来た、その運命のお相手に、すごくお会いしたかったんですよ」
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