61人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっ? 仕事を休むんですか? わたしのために……」
「ああ、当たり前だろう。一番大切な家族なんだ。仕事なんかどうでもいい」
「渋谷課長……」
波留は、渋谷課長の言葉に、泣けてきた。
「渋谷課長、すみませんでした……ヘンな勘違いして……」
波留は、泣き声で謝った。
「いや、そんなことは、どうでもいいんだ。私がゲイだなんてびっくりしたが、私を心配して、ここまで追って来てくれたんだろう? 嬉しいよ」
「渋谷課長……。わたし、今回のことで、分かりました。わたしは、渋谷課長が大好きなんだって……誰にも渡したくないんだって」
波留は、涙で頬を濡らしながら、続けた。
最初のコメントを投稿しよう!