122人が本棚に入れています
本棚に追加
***
──────翌日。
目を覚ますと1人で寝ているベッド。
「..................ゆ、め?」
朝起きた頃には、彼がいなくって。
なんなら、痕跡すらなくって。
〝浅羽さん〟という人がいなかったのでは?
と、まで思うほどの感覚。
周りを見渡しても、床をジッと見ても。
髪の毛1本すら落ちていないという奇跡。
でも........................
昨日は確かに、
〝浅羽さん〟って人がいたのは事実で。
私の記憶にもちゃんと存在している。
〝浅羽さん〟という人に、一目惚れしたと。
記憶にはいるのに、目の前にはいない彼。
記憶の中の彼が離れなくって。
1日中、彼が離れなかったのは。
言うまでもない........................
最初のコメントを投稿しよう!