サバイバルゲーム

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 それでもいつもこの世は正しくないと思っていた。それが……一番の「悪」なのか? -第一章 始まり-  岡山県岡山市。今日も人が多く行き交っている。一人でぶつぶつ何かを呟いて歩いてる者や騒ぎながら歩きスマホを片手に色々な所を、写真で撮り、周りに迷惑をかけてる者、スマホを耳に付け謝り切ったら愚痴をいう者。  その中、高校一年の大沢拓真は同級生の下野武志と歩いていた。拓真と武志は中学からの同級生で陰気な性格の拓真とは違い、武志はいろいろな人とも一瞬で仲良くなる陽気な性格だった。中学でも一人で読書をしている拓真に武志が話しかけ、趣味が一緒で意気投合したのだ。  ちなみに拓真と武志の趣味は「サバイバルゲーム」だった。やったことが無いが動画サイトで好きになった武志は実際にやったことのある拓真に興味を持ったのだ。 「拓真〜、暑くね? ソフトクリーム食おうぜ〜」 武志が手をパタパタと仰ぎながら隣を歩く拓真に話しかけた。今日は四月だというのに暑く、半袖でもいい感じだ、と思うくらいだ。 「暑いね。でも、ソフトクリームなんか売ってる所ある?」 「後楽園があるじゃねぇか〜」 「遠くない? 路面電車使わないとダメじゃん」 拓真たちは今、岡山駅前のショッピングモール近くを歩いていた。ここから日本三大庭園である後楽園に行くには路面電車を使っていかなければならないが路面電車も後楽園前までは無く、そこからも歩いていかなければならない。 「でもマジ暑いし、冷たいもん食いてぇよ〜」 「そんなこと言われてもなぁ〜。じゃあ、あそこでも行く?」 拓真は目の前にある商店街を指差した。それを見た瞬間、武志は目を輝かせた。
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