サルムのたまご

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 西暦2087年、地球の人類は協力して第9次火星遠征隊を火星へ派遣した。  一連の火星探査は、増えすぎた人類を火星へ移住させる計画を実現することを目的としていた。      その遠征隊が火星に到達すると、喜ぶ間もなく「火星にフェニックスがいる」という報告が地球の宇宙開発センターへ届けられ、宇宙空間に眩しく輝く赤い光を記録した映像も伝えられた。    宇宙開発センターでは前代未聞の事態に専門家たちの意見が割れた。地球外生命体だと主張する者がいる一方で、自然現象だと考える者もいた。    第9次火星遠征隊が地球に帰還するとさらに詳細な情報がもたらされて議論が進んだ。その結果、早急に第10次火星遠征隊を派遣してフェニックスの調査をすることが決まった。      この第10次遠征隊は火星の衛星軌道に到達すると母艦をそこに留め、無人観測艇を使って火星の探索を行った。  長い時間をかけて火星の表面をくまなく探したところ、火星の地表上に謎のオブジェクトが5個も発見された。どのオブジェクトも火星にある複数の観測基地の近い場所に配置されていたので、何者かの意思が介在していることが考えられた。無人観測艇のセンサーを使ってオブジェクトから有害な放射線や毒性のあるガスなどを発していないことを確認できたので、ひとつずつ回収して母艦へ運んだ。  オブジェクトは全てが同じ形状のもので、球体の上方を長くした、いわゆる卵形をしていて表面は滑らかで白く、高さが約10m、最大横径が約7mであった。これらは何者かが何らかの目的で作った人工物である可能性が高い。そのことから火星には知的生命体がいる、という可能性がさらに高まった。異星人の通信装置という可能性もあるため、母艦内の研究施設で調べてみたが、電波や信号は発していなかった。    この発見はすぐさまに地球の宇宙開発センターに伝えられ、オブジェクトの詳しい解析が最優先事項とされた。    獲得した5個のオブジェクトを巡り、主要国の政治家たちとグローバル企業の代表たちが自らの利益を得るために主張し合った。その誰もが異星人のテクノロジーには興味があったからだ。未知の技術は軍事利用だけでなく民間サービスにも活かせる可能性もあると踏んでの争奪戦であった。    その一方で、宇宙科学、物理学、生物学、倫理学など様々な分野の学者たちが議論に参加し、それぞれの立場から意見を述べ合った。    そんな折、第10次火星観測隊がオブジェクトを携えて地球へ帰還した。   今回はフェニックスを観測出来なかったが、もはや重要視されなかった。      オブジェクトの所有権については国連が世界の各地域にオブジェクトをひとつずつ分配することを決定し、ヨーロッパ・アフリカ、北米、南米、アジア、オセアニアという区分に分けてオブジェクトをひとつずつ渡すことになり、ドイツ、アメリカ、ブラジル、中国、オーストラリアが中心となって解析作業が始まった。それぞれの地域にある民間企業も協力することになった。       オブジェクトは堅牢なケースに入れられて各国の研究施設へ運ばれた。        こうして各施設でオブジェクトの解析作業が始まった。国の威信をかけて自国のメンバーだけで解析しようと考える国もあったが、ドイツは最初からヨーロッパとアフリカの国々から優秀な科学者を招いてチームを組んだ。    ドイツ北部の郊外にある研究施設では、1週間前からオブジェクトの各種検査が行われていた。  いくつかの最新鋭の機器を使って画像検査を行ったが、内部構造は全く分からなかった。    別のチームの報告も続々と入ってくる。 あるチームが外殻を割ろうとしたが、未知のテクノロジーで作られた外殻はとても硬くて破壊出来なかった。ドイツのチームの誰もがオブジェクトを破壊したくなかったので、その手法を選ばずに済んだことを安堵していた。  2つのチームがそれぞれ特殊なエアロチャンバーを用いて火星の気温、大気の成分を再現し、その中にオブジェクトを置いても変化は起きなかった、という情報もあった。そうした設備を有した大国がその苦労を自ら買って出たことに感謝した。    どのチームも苦戦していた。        ある日の午前10時頃にドイツの研究施設ではオブジェクトの内部に流れる電流と磁場を計測していた。 全く反応がない計器にその場にいた全員がうんざりしていると、突然にサイレンが鳴り、場内放送が流れた。 「宇宙開発センターより入電。隕石が接近中。4つ、いや、5つです。大きさは大きく見積もって直径15m」    実験室にいた者たちはただただ神に祈るばかりだった。    このニュースはメディアが一斉に報じたが、地球人類の狼狽ぶりを嘲笑うかのように、隕石は人口密度の低いサハラ砂漠、ゴビ砂漠、シベリア、グリーンランド、そして少し遅れて、南極に落ちた。     幸運にもドイツには隕石が落ちなかったことを知り、ほっとした科学者たちは見飽きたオブジェクトに向き合うと驚くべき光景を目撃した。    透明な特殊素材で出来た直方体のケース内に収められたオブジェクトが突然青く光ったのだ。  そしてオブジェクトは激しく振動を始めて、やがてケースに何度も激しくぶつかった。次第に振動音は電動ドリルが鳴らすような金属音を伴うようになった。  科学者たちは逃げることなく観察し続けた。常に映像は記録されているのだが、何が起きているかを知りたい、という科学者としての本能がそうさせたのだろう。  オブジェクトを収めているのが如何なる実験でも壊れたことのない強固なケースだから安心していたのも一因であった。    キーンと甲高い振動音がどんどんと強まり、科学者たちはその騒音に耐えきれなくなって耳を塞いだ。  その音が人間の耳が聴き取れない高音域にまで達すると卵形のオブジェクトの最上部にヒビが入り、そこからふたつに割れて中から蛇のような化け物が出現した。  大蛇と表現しても言い足りないほど巨大な化け物はオブジェクトの中にみっちり詰まっていたのだろう。  長く真っ黒な胴体の先には大きな頭部があり、細く開瞼した青い眼が獲物を探すかのように施設内を見渡す。大きな口を開けると鋭い牙が光った。  目標を見つけたのかこの大蛇は自分を閉じ込めている強固なケースに己の身体を何度もぶつける。何度かは跳ね返したが、1箇所を集中的に狙っていくうちにとうとうケースにヒビが入り、それを見つけた蛇が威嚇するように口を開いて毒液を飛ばす。するとケースはみるみる溶けていき、空いた穴から器用に抜け出すと、遂に大蛇は自由の身になった。    その光景を目の当たりにしたドイツ人の科学者は 「リントヴルムだ!」 と叫んだ。リントヴルムとは神話に登場する大蛇である。実際のリントヴルムがこういう形状をしていたかどうかは定かでないが、この時の音声がニュース番組やSNSで世界中に広まったことにより、この化け物のことを誰もがリントヴルムと呼ぶことになった。    リントヴルムは巨大な胴体に似合わず素早く動き、ものの数十秒でその場にいた科学者たち全てを食い殺した。彼らに逃げる間すら与えなかった。  実験室の分厚いドアも強い腐食性のある毒液と持ち前の力でこじ開けて廊下に出ると、リントヴルムは逃げ惑う職員を平らげ、建物の中にいた人間を食べ尽くすと施設を無差別に破壊した。    瓦礫と化した研究施設から屋外に出るとそこには武装した警備隊が待ち構えていた。一見すると地球にいる蛇の胴体のように柔らかそうに見えるリントヴルムの外皮は頑強で小火器は効かない。警備隊も全員が食べられた。    リントヴルムは研究所の敷地の外に出ると逃げ惑う人間はもちろん、近くにいた動物や見かけた植物を全て食べ尽くして進む。      やがて、有機物をたんまり食べてお腹が膨れたリントヴルムは消化して排泄物を出す。消化管内に常在してる単細胞生物も一緒に排出され、そうした単細胞生物は土壌や河川に広がり、地球に元々存在した細菌や微生物を駆逐してしまう。河川や海の色が鮮やかな緑色に変わった。  また、リントヴルムは前もって特定の植物の種を食べており植物の種が未消化のまま一緒に出されるので、それは時間を経て発芽して根を張り、蔓を伸ばして青い葉を広げて繁茂する。    この蔓を伸ばした植物が地球の環境を変えることになった。    地球在来種の植物よりも強い光合成能力により酸素濃度を上げ、二酸化酸素を下げる。それに伴い大気温も約10℃下がる。    その後もリントヴルムは見境なく生物を食べ尽くす。  みるみる身体も大きくなり、やがて子供たちを生む。  このリントヴルムは胎生であった。しかも単性生殖なので子孫はどんどん増える。    そうしてリントヴルムは子供たちに狩りを教え、何世代にも渡って生物を食べ尽くした。          このリントヴルムには空を飛べず、水中を移動できない、という弱点があるのだが、餌となる小動物が死に絶え、植生もすっかり変わったので鳥類は自然に衰退した。    周りを海に囲まれた島国や島嶼にはリントヴルムの襲来はなかったものの、食料や資源の供給が絶たれたことが原因の人災により街は荒廃し人は死に絶えていた。    そうして地球上の在来生物は絶滅した。    こうして地球を支配したリントヴルムであったが他に食べられるものがなくなったため、ついに共食いを始め、やがて地球上から消失した。    それから数ヶ月が経過し、地球の陸地は島国や島嶼を除き、蔓を延ばした青い植物で覆われた。海は鮮やかな緑色になった。          すっかり変わり果てたこの星の有様を観察していた者たちがいた。  7隻の円錐形の宇宙船が地球の衛星軌道にいたのだ。    彼らは銀色の長い髪が特徴的でやや赤みがかった皮膚をしていた。標準的な地球人よりもはるかに筋肉質であった。ギロリとした緑色の大きな目が鋭く光り、よく発達した下顎が印象的である。  このような勇ましい外見であるが、実際には争いごとを望まない。  この者たちは地球から遥かかなた、別の銀河にある惑星ティミディアからやって来た異星人のティミディアンである。    遡ること何万年前。彼らの故郷の星である惑星ティミディアは、強大な軍事力を持つ別の種族のカレジアンから侵攻を受けて、「大量破壊兵器で総攻撃する」と最後通告を突きつけられていた。  ティミディアンとカレジアンは同じ祖先を持つ種族なので外見はかなり似ているが、カレジアンの方が身体のサイズがひと回り大きい。  しかし、このふたつの種族の精神性は真逆である。カレジアンは非常に好戦的だ。軍事に長けており、工業化を進めるために母星のカレジアで乱開発を繰り返した結果、環境破壊が進みすぎたため惑星カレジアを捨てて、他の星へ移住することに決めた。それで、よく似た種族が住んでいる惑星ティミディアを侵攻したのだった。    カレジアンたちの軍事力は強大でありティミディアンたちには抗う術がないので、ティミディアンたちの政府は惑星ティミディアにいる全員で逃げることにしたのだ。    ティミディアンたちの代表者から「無条件降伏する」という旨の返答を受けて、カレジアンたちは驚いた。だが惑星ティミディアを譲ってくれたことに感謝したのか、もしくは、ティミディアンたちのあまりの潔さに呆れたのか、カレジアンはティミディアンへふたつの餞別を贈った。    ひとつ目は、カレジアンがラロス星系と呼んでいた恒星系にティミディアンが住むのに適した環境の惑星がある、という情報であった。    ふたつ目は、その惑星に住む先住民と接触を図り、移住しやすくするための「友好の証」という丸みを帯びた物体であった。同じものが10個あった。今回のティミディアンとの交渉において使わなかったから、移譲してくれるとのこと。  入植したい惑星が見つかったら10個全てをその惑星の陸地へ投下するように、と使い方も丁寧に教えられた。    そうしてティミディアンたちや同じ星に住む動物や生物を乗せた大きな直方体の輸送船や哨戒艇として使用される円錐形の宇宙船などからなる大船団は惑星ティミディアを出発した。      ティミディアンたちは長い航行をして、ラロス星系へ無事に到着した。  ラロス星系は中心にある恒星とその周りにある8つの惑星からなる恒星系であった。星系内ではどこで異星人と出くわすか分からないので、星系外に大船団のほとんどを待機させ、パトロール用の宇宙船7隻だけを先遣隊として派遣して、惑星をひとつずつ調査することになった。      先遣隊はラロス星系の外側にある惑星から順に調べて行き、第4惑星までやって来た。この先遣隊に参加していたティミディアンの科学者たちの代表がこの星をサルムと名付けた。  衛星軌道上からしばらく惑星サルムを観察した後で、小型の無人探査船を使って惑星サルムについて詳しく調査してデータを集めた。環境はティミディアンが移住するには厳しかったが、地表に建築物らしきものが発見されたことからこの星に知的生命体が存在する可能性が高い、とティミディアンたちは考えた。  そこで、ティミディアンたちは「友好の証」を地表に向けて投下した。  カレジアンたちからは、10個全部を使うように、と言われていた。だが、この先に他の惑星でも使う必要があるかも知れない、という危惧があったため、慎重派のティミディアンたちは5個だけを使用した。    しばらく観察したが何の変化もなかった。        ティミディアンたちが落胆していると、宇宙船のレーダーが正体不明の艦艇の接近を探知した。  何としてもこの艦艇と連絡を取ろう、とティミディアンたちは彼らの故郷の惑星ティミディアの周辺では共通のSOSサインとされる合図を送った。まるで宇宙空間に炎が燃えているような色の光が発せられた。  ティミディアンたちの言語で「助けて下さい」と明記する映像であった。    しかし、彼らの思いは届かず、その異星人の艦艇はむしろ遠ざかって行く。  それでもこの艦艇との交渉を諦めないティミディアンたちは、無人探査船を射出してその艦艇を追尾させた。随分遠くまで航行して行くので、ティミディアンたちは無人探査船を何機も射出して中継基地として使い交信を維持した。    そうして追跡を続けた結果、その艦艇はサルムの隣の惑星、つまりラロス星系の第3惑星からやって来たことが分かった。    無人探査船が送って来た映像を見ると青く美しい星であることが分かった。それで、この星こそが自分たちの目指す惑星だと確信した。  科学者たちはその画像を細かく解析した。その結果は生物が生存可能な環境の星だろう、という意見だった。この星こそカレジアンたちがティミディアンたちの移住先として勧めてくれた惑星だろうと結論づけた。    大喜びした彼らは、この惑星の仮称をハルテとした。ハルテという言葉はティミディアン語で「約束の地」という意味であった。    この件について上層部の判断を仰ぐ必要があるため、彼らは無人探査船を全て回収すると、7隻の円錐形の宇宙船は惑星サルムから離れてティミディアンの大船団の元へ戻った。    ティミディアンたちは輸送船の中にある仮の議事堂に主だった者を集めて今後の外交方針を話し合った。    その会議では、惑星ハルテにも「友好の証」を贈ろう、という主張と、惑星サルムでは何も起きなかった経験を考慮して、他の方法を考えるべきだ、という主張がぶつかった。このような意見の対立は温厚なティミディアンたちにとっては実に珍しいことである。  しばらく話し合ったが、結局は他により良い対案が出なかったので、惑星ハルテの住民に向けて「友好の証」を贈ることに決まった。    この意思決定の過程で、先遣隊の惑星サルムでの失態についても厳しい指摘があった。  ティミディアンたちは元々、カレジアンたちから10個の「友好の証」を譲られており、「10個全てを贈るように」と教えられていた。  それにも関わらず、惑星サルムでは5個だけを使用した。  正しい使い方をしなかったため機能しなかった可能性も考えられる上に、肝心な時に手元には5個しかない、という2つの良くない事態を招いている。    この二重の失態を挽回するために、まずは惑星サルムに投下した5個の「友好の証」を回収して10個揃えた上で「友好の証」を惑星ハルテへ贈るように、という厳命が先遣隊へ降った。        惑星サルムへ戻って来た先遣隊の7隻の宇宙船は大きな変化がないことを確認した後で、地表に落とした「友好の証」を回収するために無人偵察機を飛ばした。しかし、くまなく探しても「友好の証」をひとつとして見つけることが出来なかったのだ。  もしかしたら惑星サルムにも知的生命体がいて、「友好の証」を回収したのかも知れない、という可能性が浮上した。  だが、惑星ハルテの方がティミディアンの移住先として適した環境である可能性が高いし、何より上層部の命令は惑星ハルテと外交関係を結ぶことなのでこちらを優先した。    念の為、先遣隊のティミディアンたちは通信で上層部にも確認したが、善後策として、先遣隊が提案した5個の「友好の証」を惑星ハルテに贈る、という方針を支持してくれた。    そうした経緯があって、ティミディアンたちは7隻の宇宙船のうち5隻で分担して惑星ハルテに向けて5個の「友好の証」を投下した。    これから仲良くしたい星の住民が傷つかないように、大きな砂場のような土地や氷に覆われている土地など住んでいる者が少なそうな場所を選んで狙ったのだった。    ティミディアンの7隻の宇宙船は惑星の軌道上に散開して、先方からの反応を観察した。    氷に閉ざされた大きな陸地に5つ目の「友好の証」が着陸した時に、なぜかは分からないが、5個の「友好の証」を投下した地点を含めた10ヶ所から同時に最も危険度の高い警告を意味する信号を受けた。ティミディアンたちは、全速力でその星域を離脱した。        その後、ティミディアンたちは隣の惑星サルムの衛星軌道まで退避し、状況が落ち着くまで十分な時間が経ってから惑星ハルテの衛星軌道へ戻った。  まずは衛星軌道からその星の住民と交信を試みた。しかしながら、何の応答もなかった。    仕方なく、ティミディアンは礼儀を欠く行為であることを承知で無人探索船を出して偵察活動を行った。      地表には動物は全く存在せず、おそらくかつては都市があったと思しき場所にも青い植物に覆われた瓦礫が残っているだけである。    当然ながら科学的な観測も行われた。  大気の組成も以前に画像から予測した数値とは変わっており、また気温も随分と下がっていた。  ティミディアンたちが移住するにはまさしく理想的な環境になっていた。  惑星の表面積の大きな部分を占める液体の外見は青色から緑色へ変わっただけでなく、成分も大きく変わり、塩分濃度も浸透圧も上昇していた。これもティミディアンにとっても、また輸送船で運んできた惑星ティミディアの水中生物にとっても好都合であった。      それにしても一体どうやってティミディアンたちに探知されずにこの星の原住民が脱出したのか、ティミディアンたちには皆目見当がつかなかった。そのような鮮やかな脱出を可能にする高度な科学文明を持つこの星の住人たちが自分たちに母星である惑星ハルテを譲ってくれたことに感激した。ましてや、ティミディアンに適した環境に変えてくれていたのだ。  こんなにも優しい種族がこの宇宙に存在することに驚いた。    そして最後に、今回の移住計画が上手く進むようになったのは「友好の証」のおかげだと確信し、それを無償で譲ってくれたカレジアンたちに対して心から感謝した。      
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