夢破れた後で

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　あれから私はサボっていたリハビリも遅れを取り戻すように取り組んでいる。うまく動かせない足とも上手に付き合っていくと決めた。

　もう一度跳ぶために。

「私、跳んだ時に見える空が好きだったんです。子供のころは高くなればなるほどその澄んだ空に手が届きそうで夢中になって跳んでました。それもいつの間にか記録を追うことに夢中で忘れてしまってましたけど。
もう一度跳んであの空が見たい、それが今の私の夢です。どれだけ時間がかかるか分からないし、もしかしたら一生跳べないかもしれないけど挑戦は続けたいと思います」

　一応励ましてもらったからと和田先生にそう報告しに行くと、ただ黙って聞いていた先生は一言「頑張れよ」と言ってくれた。

　私は辛くなると空を見上げる。その先に私を信じて見守ってくれている人がいると知っているから。