第1話 裏街

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裏街にある唯一の喫茶店 カランテラ。 「ただいまーー!お母さん、ごめん!」 「おー、おかえり」 ポット持ちながら、出迎えたのは店主 瀧川伽哉(たきがわ かや)。 「お店、手伝おうか?」 「いや、大丈夫。試作の味見頼んでいいか?」 「うん!着替えてくる」 「おー」 淡々と交わされる会話。 伽哉のことを『お母さん』と呼ぶ璃空。 その関係は、叔母と姪だ。 訳あって一緒に暮らしている。 そして、もう1人同居している人がいる。 カランカラン。 「ただいま、姐さん」 「おかえり、翼」 洋服に着替えた璃空は、店に出ると。 「璃空、ただいま」 「おかえりなさい、翼兄ちゃん」 遠野木翼(とおのぎ つばさ)。大工業をしている青年。 彼は、元ヤンで裏街でヤンキーグループに所属していた。 帰る家が無いため、高校卒業してからそのままカランテラで居候し始めた。 給料も半分は、カランテラに入れている。
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