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「ん?どうしたの?」
「高校卒業したら、裏街を出るぞ」
やっぱりか。
「分かった」
「随分、飲み込み早いな」
「いつまでも、ここにいられる訳じゃないし。それに、隠れてもどっちにしろ調べられて見つかる。だったら、普通に振舞って使う時は使う。その方がいい」
「分かった。それから、カランテラはほのかの会社の提携先に使うことにした。ほのかにも伝えないとな」
「お母さん、ありがとう」
子育てなんてしたことない。
ましてや、10歳の姪が裏街に捨てられた時は焦った。これからどうやって育てるかも。事情聞いて返すことは、考えなかった。
不良たちから喧嘩の仕方まで教わったり、店の手伝いまでしてくれた。
こんないい子に育ったなんて、嬉しい以外ない。
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