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第6話 好きです
舟未街のとある水族館。
「わーい!」
無邪気にはしゃぐのは、女子高生の瀧川璃空。
「璃空、あまり先に行くなよー」
一緒に来たのは、遠野木翼。
夏休み最後の日。
璃空に告白するために。
先週のこと。
璃空が大学のオープンキャンパスがあった日だ。
「姐さん、璃空と水族館に行ってもいいですか?」
「構わないが、仕事は?」
ピラッと見せた2枚のチケット。
「親方から貰ったんですよ。行ってこいって」
大工関係の仕事をしている翼は、上司である親方から貰ったらしい。
「ふーん。行ってこい」
「ありがとうございます」
「そんなら、腹決めたんか?」
「はい」
「楽しんでこい」
「行ってきます」
そして、今に至る。
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