人間

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楽しみだ 何をしようか 初仕事 「総長!」 メラナウスの子供のユタだった。今夜は彼の初仕事の日だった。 「ユタ、大きくなったな」 「はい、総長。今夜は全力で仕事をします」 「君の初仕事は、大聖堂の中だ。食料を探すのは、ベテランの部隊に任せておけ。君と私で、次に卵を産む場所を探そう」 「了解です!」 こうやって、新人と一緒に夜の音に耳を傾けながら歩く時間は、とても感慨深い。もう何年この役をやっているだろうか。メラナウスの初仕事の夜を思い出す。彼は本当に慎重に仕事をしていただけに、本当に残念でならない。 「総長、ここから階段を上りますか?」 「よし、飛んで行こう」 鎧の下から華麗な羽を覗かせる。ユタの羽は、暗闇の中でも分かるほど、良い羽音がした。 「総長、卵を産む部屋は、どんな場所が良いですか?」 飛びながら、後ろでユタの声がした。 「暗くて暖かい所だ」 「僕らが生まれた地下室でも、良いのでは?」 「あそこも永遠に使えるわけではない」 「なぜです?」 「幼い妖精たちは、経験不足ゆえに姿を消せない。よって人間に殺されるのだ。私たちの大切な地下室は、そんな妖精たちで溢れている。とても危険なのだ。でも、経験豊富な妖精もまた、自身の力を過信するあまり、姿を消し切れない事もあるがね」
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