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しぬほど可愛い
腰にしがみついたままだとナオが窮屈そうなので、一旦腕をはずして自分の横に寝っ転がらせる。
これでやっと二人で一緒にゴロゴロできるわけだ。
抱き寄せて頬ずりをすると、おまえは昔から本当かわんねえな、となすがままにされながらため息をつかれちまうけど、その腕は俺の首へと回され、ちょうどおでこが俺の口元にくっつく。
付き合ったばかりの頃よりもだいぶ甘えてくれるようになったナオはさらに可愛い。マジで死ぬほど可愛い。どうしようこんな可愛くて。
やべーよな、可愛すぎ。しぬ。
― ああ、だから余計に心配になっちまうんだな。
Ω性の発情期には、本人が無自覚に発してしまうフェロモンとやらがあるらしいし。
そのフェロモンには、α性やβ性の人間の理性を吹き飛ばしてしまうほどの威力があるって話だ。
それは、本人の意識すらも乗っ取って、本能のままに子を孕む為のことしか考えられなくなってしまう程強烈なものなのだともきいてる。
…俺がいないところでそんな状態になっちまったら、マジでどうすんの?
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