司法取引

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司法取引

 罪を減じる為の一つの方法。無罪にはならないのですが。 まあそれなりのお得感は有ります、多分・・・知らんけど。 「それでは判決を言い渡します。 あなたはロボット警官を殴打損傷させた罪により。懲役5年又は賠償金2000万円の支払いを命じます。何か言いたいことは?」 俺は、ブスッとふくれっ面で、 「確か修理は2、3百万で出来るのではないですか?2000万円は高くありません?」 すると、今更と裁判官。 「修理は2百万。プログラム改正が2百万。代替ロボット警官レンタル料が5百万。 そして運営会社の手間賃と、これから同じ事を他の人がしない為の抑止力として。この金額です。検察は1億と言ってましたが。 それは法外なので、良心的な金額にしまった」 俺は頷いた。だが金がある訳でもない。 懲役か・・・。と思っていると、 「では、司法取引を受けますか? それとも懲役、罰金?あなたの好きに選んで 構いませんよ」 今聞く?まったく、裁判の透明性か何かは知らないが。どういう訳か、テレビ局から新聞記者までいやがる。 参ったな、と頭をかいていると。 「司法取引では、あなたが隣の星への探査船に乗れば無罪放免です。まあそれ程、危険と言う訳なのですが」 と裁判官。すると俺に、カメラのフラッシュとテレビカメラのズーム。  分かった、分かったよ。やりゃ良いんだろ。 俺は頷き。 「司法取引を受け入れます」 と答えた。  すると、傍聴席から。 ウオーッと言う歓声が起きて、 「静かに!静かに!退出させますよ」 と裁判官の声が響いた。
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