3人が本棚に入れています
本棚に追加
「川上って変態なのか?」
「はい、自他共に認める変態です。
人形 (ひとがた)ヒューマノイドを造って。
結婚しようとして、ロボット倫理委員会から、逮捕され。後のロボット法に影響を与えた、
生粋の変態です」
「ああ・・・、あの人ね」
俺は少し可笑しかった。こいつは変態に造られた、変態ロボットなのだなと。
退屈な金星までの道程を、奴とのつまらない
会話で凌げそうだった。
さて、読むのにも退屈・・・、いや時間も無くなってきたので。そろそろ、金星に到着するのだが。
俺は目の前の、キラキラ光り輝く星を見て、感動してしまった。
いや〜、昔の人。この星がこんなにも光り輝くと知ってて、金星とつけたのかな?
と思える程だった。
正に黄金で出来ているのか?と思える美しさだった。
「金星到着で〜す。それでは本職のミッションのお時間です。
その前に、パーティーでもしますか?」
「やってくれ」
俺は冗談のつもりで言った。すると、
「地球も呼びますか?到着したので、シニックは既に、お祭り騒ぎの様ですが」
はぁ?俺は人の命かけのミッションを傍から見て喜んでいる、アホ共に愛想が尽きた。
そこで、
「よし!世紀の一瞬だ。誰も省みなかった、
誰も興味のない星。金星から生中継だ!
あはは、酒はあるか?」
「はい、この日の為に取っておきました。
あなたの誕生年のワインがあります。
本当は、スパークリングワインにしたかったのですが。無重力で飛び散ると危険ですので、普通のワインにしました」
「おっ!くれ。本当は日本酒党だが。
酔えれば何でも良い!」
と俺は、地球を呼び出し。既に夜で飲みに出掛けた、シニックのスタッフ以外の当直の新人と。何故かいた、川上博士と往復5分の会話を始めた。
最初のコメントを投稿しよう!