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最初は良かったが、飽きたので。後はケイに任せた。俺はこう言え、ああ言えというのみだった。操縦席で外部音声にして話せば良いのだ(既にそうしてあった)。
一々、間が持たなかった。俺は5、6回の会話で、したたか酔っていた。
あかん!ワインは酔うんだよなぁ。しかも
高速の宇宙船だから(関係あるのか?)
すると、
「では、ミッションの成功を祈る」
で、変態川上の通信は終わった。ケイは操縦席のキャビンに設けたテーブルの、私の前に座ると。ワイングラスを傾けて、飲んだ!
えっ?!
そう、こいつはロボット。見た目もロボット。身体は宇宙服を着ているが、顔はプラスチックで、目が小さくて鼻がなくて、口は有る様な無い様な。顔が動く事は無い。
そいつがワインを飲んだ。流石、変態川上
つまらん機能だけは付けてあるようだ。
大した会話もなく、俺が飲んでいると。
ケイが、いつもの冗談を始めた。まあ良いか、酔ってるとつまらん芸人でも、笑えるものだ。
こいつは、つまらん芸人並だ。
「あなたは、私達ロボットがお嫌いなんですね」
俺は、まあ適当に。
「そんな事はないよ。ああ、ひょっとして
ロボット警官の事を言っているのかな。
あれは酔っていたんだよ。しかも、しつこくてなあはは。あんなに簡単に壊れるとは、思わなかった」
「簡単に!簡単に壊れては、いけないのですか?!」
ありゃ、こいつ酒に酔ってるの? まさかな。
変なプログラムを入れるな、川上〜!
「私、好きだったのにあの人。なのに、あなたが殺した。酷い!私は復讐の時を待っていた。
ここなら、地球の誰も止めることは出来ない。完全密室、完全犯罪!」
とそこで、チャンチャンチャーン♪チャンチャンチャーン♪と音楽が鳴った。
何のイベントだ?と思っていると。
ケイは立ち上がり、冷凍フライドチキンを
(解凍してあります)手に持つと。俺に振りかぶって来た。俺は後ろに、椅子ごと倒れると。ふと、気になり。
「タイム。お前さん、すぐ壊れる?」
と聞いた。
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