霊感体質の目覚め

14/45
前へ
/210ページ
次へ
そこに白衣を着た熊埜御堂玲香が立っていたのだ。 立っていたのだが……。 「何で……」 そこに立っている玲香は、怜陽にとって見える方ではなく、視える方の人間……。つまり幽霊だった。 一体何があったのか? ずっと憧れていて、いつか同じ職場で働くことを夢見ていた相手が、まさか死んでいたなんて……。 『あら、アンタ、アタシが視えるの?』 玲香も怜陽に気がついて近づいて来る。 「何で? 何で先生が?」 『ん? アンタ、アタシのこと知ってるの? まぁ、アタシって有名人だから、アンタくらいの歳の子でも知ってる子はいるかぁ』 玲香は幽霊らしくない優しい微笑みを浮かべた。
/210ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加