30人が本棚に入れています
本棚に追加
『ところでさぁ、ここって受験会場だよね? もしかしてキミも受けるの?』
玲香が大学を指差す。
「あ、はい。先生みたいに誰かを助けたくて、僕も医者になりたいんです」
『へぇーー。偉いじゃない。あっ、でもアタシがアナタを助けたせいで、他の誰か一人が不合格になっちゃうってことだから、その子には申し訳ないことをしちゃったってことだけどね』
「あ、でも……」
『ん?』
「たぶん無理だと思うんで、大丈夫じゃないですかね」
『えっ、どういうこと?』
玲香が眉を曲げた。
最初のコメントを投稿しよう!