さようなら玲香先生

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怜陽が玲香に初めて出会ったのは、十六歳の時だから、二十五年も付き合っていることになる。 玲香が幽霊になってからでも、二十三年の付き合い。 怜陽にとって玲香は、もはや家族のようなもので、例えば玲香が生きていたとしても、恋愛対象にはならないだろう。 それこそ面倒見の良いお姉ちゃんだ。 その相手と今から……。とはいえ、身体はいつも抱いている玲奈のものだから、特に何がどう変わるものではないだろう。 「じゃあ、始めますよ」 怜陽がベッドの上に上がり、玲奈(レイカ)の身体を引き寄せる。 見た目には、いつもと何ら変わりはないのだが、中の人格は妻ではなく、玲香なのだ。 でも、それを気にして、ちゃんと気持ちよくしてあげれなければ、玲香は成仏出来ないのだ。
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